まった〜り資産運用日記

資産運用で日々学んだことや気づいたことなどを発信します

円安による株式評価益を確保するために為替ヘッジを考える

円安が続いていますね。

この記事を書いている時点では1ドル147.7円となっています。

一時は151円まで行きましたが、為替介入が行われた模様で、少し下げています。

ただ構造的な問題が解消されない限り、円安の流れは止まらないでしょう。

 

さてそんな円安ですが、海外の株式に投資する投資家にとっては悪いことばかりではありません。

 

そうです、円安により評価額がモリモリになっている事件です。

今回はそんなモリモリの評価額を少しでも維持できる為替ヘッジについて書きたいと思います。

現状の株式相場

ここ1年で株式相場は大きく値下がりしています。

VTIチャート(ドルベース)

この図は米国株式に投資するVTIのチャートですが、インフレとFRBの急速な利上げに苦しむ中、ここ1年で約19%下落しています。

 

私はVTIに米国のETFにドルで投資しているので、上記のようにドルベースでのチャートをよくみています。

 

ただ円ベースでのチャートだとどうでしょう。

VTIチャート(円ベース)

同じVTIですが円ベースで見るとここ1年で約+4%。

 

最近はこのブログでも下落下落と書いていましたが、投資信託に投資する人にとっては全然下落していなかったんですね。

すみません。

 

ただ円ベースのVTIチャートを見ると気付きづらいかも知れませんが、ドルベースで下がっているのに円ベースだと下がっていないのは、円安の効果があるからです。

2021/10~2022/10 ドル円上昇率

実際ドル円はここ1年で30%ほど上昇しています。

 

なので今のVTIは円安によって見た目の評価額が増えているようなイメージです。

今の円安の要因は日米の金利差が大きいと言われていますが、この日米金利差がない場合は、やはり1ドル100円〜120円ぐらいが適正レートではないでしょうか。

 

となると、将来やはり今よりは円高方向に進むと見るのが妥当で、今のモリモリになっている評価額をなんとか維持したいと思うわけです。

 

とはいえ、長期の積立投資をしている以上、持っている株は売りたくないし「どうにかならんかな〜」と思っていました。

 

そこで思いついたのが、ドルを空売りして円安の利益を確保する為替ヘッジです。

為替ヘッジのやり方

為替ヘッジについて簡単に解説します。

上記の場合の1株あたりの利益は以下の通りです。

  • ドルベースの利益=(120−100)×1株=20ドル
  • 円ベースの利益=100ドル×150円-120ドル×100円=-3000円

ドルベースでは利益が出ていますが、円高に振れたため円ベースで見るとマイナスになっています。

 

続いて150円の時に100ドル分売って為替ヘッジした場合は以下の通り。

  • 為替ヘッジ(150−100円)×100ドル=5000円
  • 円ベースの利益=−3000円+5000円=+2000円

と、こんな感じで為替ヘッジしたことにより利益を確保できました。

見てわかるように株への投資ではドルを買って、通貨ではドルを売る反対売買をするのが為替ヘッジです。

 

このやり方はヘッジファンドがよく使うやり方です。

 

で、これをやるには以前やっていたFXが手軽に出来て最適です。

ということで、FX口座を再度開設しました。

以前使っていた外貨EXで再入場させていただきます。

 

ちなみにドルを売るということは、円を買うということです。

ドル円チャートの縦軸を反転して現状を見てみましょう。

ドル円チャート(縦軸反転)

いかに円が売られているかが分かりますね。

ドルをいつ売りましょうか

問題は「いつ売るねんっ!」っちゅう話です。

為替介入があり大きく下がったものの、日米の金利差が大きい限りまだまだドル高になりそうですね。

 

そこでいつも相場の全体感をつかむのに参考にしているイーグルフライでいい動画がありました。

www.youtube.com

動画の中で述べられているドル円の反転条件は以下の2つです。

  • 日米の金利差がピークを迎えた時
  • 日本の貿易赤字が解消される時

まず日米金利差については以下のチャートが頭打ちになる時です。

予想としては来年あたりにFRBの利上げは一服すると言われています。

日米2年債金利差※動画より引用

貿易赤字が反転する時

日本の貿易収支※動画より引用

この2つを注視しようとのことでした。

というわけで今年から来年ぐらいにかけて上記2点に注目しながら、1000万〜2000万円ぐらいのドル売りポジションをレバレッジ3倍以内で持とうかと思います。

 

でも現状でドルを売ると1万通貨あたり150円程度のスワップを支払う必要があります。

10万通貨を1年間売り続けると

  • -150円×10×365日=-547,500円

スワップだけでも結構なマイナスになります。

ので、売りポジを持つときは慎重に、1年以内の短期決戦に持ち込みたいと思います(絶対にレバ3倍以内)!

 

じゃ。

 

資産運用についてHP風にまとめてます→くわにゃんの長期資産運用

kuwanyan.com

 

相場のボラティリティは費用として考える

昨今の株価の下落を受けて動揺している方も多いのではないでしょうか。

投資の本などを読むと、「積立投資は毎月一定額を買い付けるため、株価が安い時にはたくさん買って、株価が高い時には少なく買うドルコスト平均法という戦略をとる」などと書かれたりします。

 

ドルコスト平均法では将来的な利益を考えると、株価が安い時が続きその間にコツコツと書い続ける方が、その後の株価上昇による利益は大きくなります。

 

確かに教科書通りでは上記の内容が正しいものの、私たちはどうしても以下のような利益のイメージを考えてしまいます。

投資による利益のイメージ

要は相場は右肩上がりに上昇し、自分の投資結果も複利によって常にプラスの状態になることをイメージしてしまいます。

でも実際のチャートはというと、こんな感じです。

VTI長期チャート

アップダウンを繰り返し、時には大きくマイナスになることがありながらも長期で見ると右肩上がりという感じです。

実際のチャートはこんな感じですが、どうしても投資を始めたばかりの頃は、毎日チャートをチェックし、自分の資産が今日は1%増えたとか減ったとかに一喜一憂しますね。

 

私も昔はそれが楽しみでした。

 

 

しかし我々長期投資家としては、このアップダウンの荒波を乗り越えなければなりません。

投資の格言にも「No free lunch(投資にタダ飯はない)」というものがあります。

格言となっているぐらいなので、タダ飯を食おうとして失敗した人がたくさんいたと言う事でしょう。

 

FXで損失が出てもロスカットが出来ず、最終的に数百万円の損失。。

私も投資でタダ飯を求めた結果大損したことがあります。

 

それはさておき、積立投資において私たちが支払う必要があるものは何でしょうか。

簿記の知識がある人なら分かるかと思いますが、利益は収益から費用を差し引いたものです。

商店がチョコレートを売る場合で超ざっくり説明します。

収益;チョコレートの売上=100円

費用;チョコレートの仕入れ=70円

利益;100円ー70円=30円

こんな感じです。

 

要は利益を得るためには収益(売上)があり、費用が必ずかかるというもの。

普通の企業活動を考えると当たり前のことですね。

 

これは投資でも全く同じです。

でも積立投資だとこの費用って分かりづらいですよね。

そこで以下に紹介した本に面白いことが書いてありました。

www.kuwanyanblog.com

「積立投資における費用=ボラティリティ(株価のアップダウン)」とのこと。

個人的にはこの内容がすごくしっくり来ました。

 

積立投資では、初めに設定だけしてしまえば基本的にはやることがほとんどありません。

 

でも実際は頻繁に相場をチェックし、経済関係のニュースや資産運用関係のブログを見ては、

  • 今が天井だから売り逃げたほうがいいんじゃないか?
  • 底値になるまで待って、反転するところで購入しようか?
  • 利益がたくさん出たので利確してしまおうか?
  • 損失が拡大するのが怖いから今のうちに売ってしまおうか?

などなどの悩みが生じます。

私も日々悩みながら投資をしております。

 

でも、安心してください。

それらの悩みは投資を行う上で必ず生じる「費用」だと割り切ってしまえば良いんです。

先ほどの図をもう一度見てみましょう。

この図の左下の費用は、将来利益を得るために必要なものです。

費用がなければ、チョコレートの仕入れ費用を払わずに、チョコレートの売上を上げようとするものです。

 

資産運用ではボラティリティはつきものです。

ボラティリティがなく相場が上昇していくことはありません。

 

なのでボラティリティは将来の利益を出すために必要な費用だと割り切って投資と付き合っていきましょう。

サイコロジー・オブ・マネー】から引用します。

投資をする人の多くは・・・代償を払わずにリターンを得ようとするのだ。

そのため、値下がりする前に売り、値上がりする前に買おうとするテクニックや戦略を採用しようとする。しかし少しでも投資をかじれば、ボラティリティが現実であり、よくあることだと気づく。

そして多くの人は、ボラティリティを回避しようとする。

だがお金の神様は、代償を払わずに報酬を求める人を好まない。

 

じゃ。

 

資産運用についてHP風にまとめてます→くわにゃんの長期資産運用

kuwanyan.com

 

不安定化する世界。世界経済ニュースのまとめ

最近また株価が急落してきていますね。

VTIチャート

年初来からみると現状では−23.6%となっています。

いったいどこまで下がるのでしょうか?

 

最近の世界情勢を見ていると、日本の円安問題、中国の住宅バブル崩壊、世界的なインフレなど不安要素が多いですね。

 

今回は最近の世界経済ニュースをまとめてみようと思います。

止まらない円安

先ほど米国株に投資するVTIが−23.6%と書きましたが、同じETFに投資する楽天VTIの結果を見てみます。

楽天VTIチャート

年初来からの下落率はたった-2.29%です。

これはご存知の通り円安が進んでいるためです。

ドルベースでは−23%でも円ベースでは−2%ということはそれだけ円安が進んでいるということ。

 

ドル円チャート

年初来からみると34円も円安となっています。

これは日本がゼロ金利政策を続ける一方、米国が急速に金利を上昇させているためドルに資金が集中しているためです。

 

円安に対抗するため日銀は24年ぶりに過去最大規模の為替介入を行いました。

www.bloomberg.co.jp

一時は4円程度円高に振れましたが、今は元の水準まで戻ってきています。

円買い介入をするにはドル資産を売る必要があるため、限界があります。

 

そのため為替介入の効果は一時的で、そもそも金利差を解消しない限り円高に持っていくのは難しそうな状況です。

中国の不動産バブル崩壊

リーマンショック以降、中国は投資主導で世界経済を引っ張ってきました。

しかし最近になって中国のGDPの25%を占める不動産市場が不況に陥っています。

発端は負債を元に成長を続ける不動産会社に中国政府が課した3つの規制です。

 

これによりいくつかの不動産会社がデフォルトとなり不動産価格が下落し、建設中のプロジェクトも中止という事態に陥っています。

www.nikkei.com

そして中国地方政府傘下の投資会社、融資平台の債務は1100兆円にのぼり、これらが不安定化しているとのこと。

 

ちなみに1100兆円は中国GDPの50%、ドイツGDPの2倍だそうです。

リーマンショックによる世界の損失が1000兆円と言われており、融資平台の債務規模の大きさが分かります。

世界の関心は、中国政府がこの不動産問題をどうソフトランディングさせるかというところですね。

EU経済の崩壊

さて米国が利上げをするといつも不安定化するのがEU圏です。

経済が順調な時はいいのですが、景気が悪くなると金融政策はバラバラなのに共通通貨を使っているという矛盾からでしょうか。

 

EUで起きていることをいくつか取り上げます。

イタリアで極右政権誕生

まずはイタリアで極右主導の政権が誕生しました。

www.nikkei.com

これによりイタリア国債金利は急上昇(価格は急落)しました。

イタリアはもともと政府の借金が多く、これを解消するためにいろんな構造改革(国民に我慢を強いる政策)を進めていました。

しかし国民の我慢の限界が来て、大衆迎合主義色の強いばらまき型の財政政策をとると期待される極右政権を選んだという状況です。

 

これに対する世界世論は、イタリア国債の急落という形で現れています。

英国の経済失政

続いて英国でも混乱が起きています。

インフレに苦しむ英国のトラス新政権が、財政ばら撒き政策を打ち出しました。

news.yahoo.co.jp

これによって英国債とポンドは急落しました。

英国中央銀行がインフレ抑制に取り組む一方で、政府がインフレを進める政策をとったため経済は大混乱。

 

アクセルとブレーキを同時に踏んでいるような状況で、通貨の売られ方をみると新興国に成り下がったとまで言われています。

欧州のエネルギー問題

欧州のエネルギーはロシアに大きく依存しています。

特に天然ガス

欧州のロシア天然ガス依存※日経記事より引用

もともと昨年あたりから天然ガスの供給が制限され、価格が急騰していた中でのノルドストリーム(ロシア産天然ガスを欧州に輸送するパイプライン)の破壊。

news.yahoo.co.jp

あかんことになっています。

欧州の天然ガスの価格はノルドストリームからの供給が絞られ始めてから1年間で6倍ぐらいまで高騰しています。

欧州天然ガス価格※世界経済のネタ帳より

これから冬にかけてますます天然ガスの需要が高まるシーズンを迎えるにあたり、エネルギー価格の高騰が経済に与える影響が懸念されています。

米国のインフレ

米国のインフレが止まりません。

www3.nhk.or.jp

これによりFRBは急速な利上げを実施。

通常0.25%ずつじわじわと利上げするところを0.75%と異例の利上げを3回も行なっています。

  米国金利 前差
2022年2月 0.25%  
2022年3月 0.50% 0.25%
2022年4月 0.50% 0.00%
2022年5月 1.00% 0.50%
2022年6月 1.75% 0.75%
2022年7月 2.50% 0.75%
2022年8月 2.50% 0.00%
2022年9月 3.25% 0.75%

現在のFRBは超タカ派と言われ、インフレを抑え込むなら経済がダメージを受けても構わないという姿勢をとっています。

この根底にはインフレを抑え込まないとさらに経済のダメージが大きくなるという考えがあります。

 

ただ日本の状況とは少し異なり、米国経済は好調で賃金も前年比5%以上も上昇しています。

とはいえ物価は8%以上も上昇しているので実質的にはマイナスですが。

まとめ

最近の世界経済ニュースをまとめました。

いろんなところにほころびが生じ、どこかが崩れると金融危機にまで発展しそうな状況です。

 

リーマンショックの際は中国が大型投資を打ち出し世界の需要を補い、さらに各国の中央銀行の大幅な利下げとばら撒き政策により、なんとか乗り切ることができました。

ただ今回は中国にそれほどの余力もなく、さらに世界的なインフレによりばら撒き政策も取りづらい状況にあります。

 

こんな状況の中、さてどうしましょうか。

とりあえず未知の世界へ突入するということで、心を落ち着けて傍観しましょうか。

 

じゃ。

 

資産運用についてHP風にまとめてます→くわにゃんの長期資産運用

kuwanyan.com

 

【複利で伸びる1つの習慣】モチベーションに関係なく習慣化へと導く方法

【ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣】という習慣化によって人生をいい方向に変えていくという良い本に出会いましたので、習慣化の方法を感想を含め備忘録的にまとめます。

そもそも習慣とは何なのか

習慣には毎日ジョギングするなどのいい習慣や、ダラダラとテレビを見ながらお菓子を食べ続けるなどの悪い習慣があります。

 

良いものであれ、悪いものであれ、ある行動が習慣化するには以下の4つのステップをたどっています。

【習慣化する4つのステップ】

  1. きっかけ
  2. 欲求
  3. 反応
  4. 報酬

この4つのステップを反復することで何も考えず自然と行うようになり、習慣化します。

 

例えばこんか感じです。

1.きっかけ

帰宅後ソファーに座った時に仕事のことを思い出す。

2.欲求

仕事であった嫌なことを思い出し不安になる。ストレスを軽減したいと思う。

3.反応

チョコレートを食べる。

4.報酬

ストレスを軽減したいという欲求が満たされる。

ソファーに座って仕事のことを考えることとチョコレートを食べることが結びつく。

 

なんかよくある光景ですね。

人が行う毎日の行動のうち実に40%以上が習慣によって行われているようです。

そう考えると毎日行う習慣をちょっと良いものに変えるだけで人生自体がいい方向に向かっていきそうですね。

なぜ習慣化できないのか

「よし来週から痩せるために毎日帰宅後に運動をしよう」

なんて目標を立てたけど、結局は2、3日で終わってしまったなんてことはないでしょうか?

私はよくあります。

 

習慣化できないのには理由があります。

本書に書いてあった内容を2点紹介します。

  1. 長期報酬よりも短期報酬を選びやすい
  2. 習慣による変化は後から徐々にやってくる

1.人は長期報酬よりも短期報酬を選びやすい

冒頭に書いたチョコレートの例でいうと短期報酬・長期報酬は以下のようになります。

  • 短期報酬=チョコレートを食べて美味しい(幸せ)と感じる
  • 長期報酬=チョコレートを我慢することで、将来肥満になったり生活習慣病のリスクが軽減する

ここで人はどっちを選ぶかというと、もちろん短期報酬の方です。

 

これは私たちの進化の過程で必然的に短期報酬を選ぶようになったと言われています。

例えばサバンナ時代果物がなっている木を見つけたとして、

  • サピエンスA;胃がはち切れんばかりに大量に食べる
  • サピエンスB;将来肥満になることを考えて程々に食べる

どっちが生き残る可能性があるでしょうか?

 

答えは、サピエンスAです。

そもそも食べ物を見つけるのに苦労した時代に将来のことを考えていては生き残れません。

 

現代人はこの生き残ったサピエンスAの遺伝子を受け継ぐため、遺伝的に短期報酬を選ぶようにインプットされているようなものです。

なので意志力とかで抗おうとしても無駄で、本能的に短期報酬の方を選びやすいという性質があります。

2.習慣による変化は後から徐々にやってくる

何か新しい習慣を始めたとしてもその結果は徐々に現れます。

というかむしろ初めの方は変化なんて全くわからないぐらいです。

 

例えばダイエットしたいと思いジョギングを始めたとしても、その効果が現れるのは早くても1ヶ月後ぐらいでしょうか。

 

先に解説した習慣化するステップ(きっかけ→欲求→反応→報酬)の報酬がなかなか現れないため、良い行い(例えばダイエットのためのジョギング)は続かず習慣化しません。

 

本書では習慣に期待する効果と実際の効果とのギャップを分かりやすい絵で解説しています。

※本書より引用

上記の図のように習慣による効果は投資と同じように初めは分かりづらく、時間が経つと複利の効果のように急激に効果が現れると述べています。

 

一方ダイエットしているのについついお菓子を食べてしまうなどの悪い習慣は、効果(美味しい・幸せと感じるなど)がすぐに現れるため習慣化しやすいようです。

 

これには「なるほどねぇ〜」と妙に納得してしまいますね。

習慣化するための具体的方法

ここまでで習慣についての性質などをまとめましたが、続いては良い習慣を身につけるための具体的な方法をまとめます。

 

やることは簡単で先ほどの4つのステップに以下(→右側)を追加するだけです。

  1. きっかけ→はっきりさせる
  2. 欲求→魅力的にする
  3. 反応→易しくする
  4. 報酬→満足できるものにする

ちなみに悪い習慣を断つには上記の逆をすれば良いとのこと。

 

以下ではダイエットのために毎日ジョギングをするという習慣を身につける場面を考えてみます。

1.きっかけ→はっきりさせる

まずは新しい習慣をはじめるために、いつ・どこで新しい習慣を行うか明確な計画を立てるというもの。

こうすることで人は実際に行動を起こす確率が飛躍的に伸びるようです。

 

例;私は仕事から帰ったあとすぐに〇〇公園の周りを20分間ジョギングする。

2.欲求→魅力的にする

家に帰ってくると仕事で疲れているためジョギングなんてやってられないと思うこともあるでしょう。

そしてジョギングなんてやらずになんとなくYoutubeを見てしまって時間がなくなり、ジョギングをせずに就寝。

ありがちな光景です。

 

ここではジョギングとYoutubeを見たいという誘惑を抱き合わせます。

 

例;ジョギングを20分したらYoutubeを見れる

こうすることでしたい行動と習慣をセットにすることで習慣を強化することができます。

3.反応→易しくする

続いては習慣化したい行動のハードルを下げるというものです。

例えば家に帰った後ハードなジョギングを毎日60分もやらなければならない場合はどうでしょうか。

よほどのジョギング好きなら苦にならないのかもしれませんが、多くの人にとってはジョギングというものが憂鬱なものになるでしょう。

 

そこで習慣化のためにできるだけ行動を起こすハードルを下げてやります。

例;毎日家の周りを1周だけジョギングする

これならどうでしょうか。

おそらく5分もかからないうちにジョギングが終わってしまいます。

重要なのはいかに習慣へと結びつけられるかという点です。

 

例えば毎日家の周りを1周ジョギングができるようになった人は、習慣化の入り口に立てているので徐々にジョギングの距離を増やしたりするのが容易になっていきます。

 

ちなみに本書ではジョギングという習慣の入り口として「トレーニングウェアに着替える」というのを挙げています。

「え、それだけ?」って感じですね。

4.報酬→満足できるものにする

今回のジョギングの目標はダイエットのためですが、その効果はすぐには現れないため、習慣化が難しいと先に書きました。

であればジョギングをすることによる短期報酬をちょびっとプラスしてやれば、ジョギング=報酬に結びつき習慣化しやすくなります。

 

例;いいジョギングウェア・シューズを買って心地よくジョギングする

ちなみにジョギングはダイエットのためなので、短期報酬としてジョギングの後にスイーツを食べるなどの目的に反するものは報酬として選んではいけないとのことです。

まとめ

複利で伸びる1つの習慣】の内容についてまとめました。

実は私自身筋トレを毎日「腕立て伏せ10回、腹筋10回、背筋10回」というのを10年以上続けています。

これが習慣化できているのも本書に書いてあったようにハードルを下げることで長続きすることができたんだなと気づきました。

 

そして小さな習慣は他の習慣へと伝播し、気がつけば複利の効果で人生全般がいい方向へと動き出す。

それが【複利で伸びる1つの習慣】です。

 

じゃ。

 

資産運用についてHP風にまとめてます→くわにゃんの長期資産運用

kuwanyan.com

 

私が考える最強のお金持ちの条件

お金持ちの条件とはなんでしょうか?

一度は考えたことがあるかと思います。

 

一つの指標として野村総研から以下のような純金融資産保有額の階層別というのが公表されています。

 

まとめるとこんな感じ。

  資産規模 世帯数 割合
超富裕層 5億円以上 8.7万世帯 0.2%
富裕層 1億〜5億 124万世帯 2.3%
準富裕層 0.5億〜1億 342万世帯 6.3%
アッパーマス層 0.3億〜0.5億 712万世帯 13%
マス層 0.3億未満 4216万世帯 78%

上記のデータは純金融資産なのでローンがある場合はその分が金融資産から引かれます。

なので住宅ローンを組んでいる場合は、その分が差し引かれることになります。

 

それを考えると8割程度の人がマス層に分類されるというのも納得できます。

 

さて純金融資産1億円以上の富裕層、超富裕層であれば最強のお金持ちと言えるでしょうか?

 

お金持ちであることは間違いありませんが、このクラスの人たちでさえ収入以上に支出が多い場合は徐々にお金が無くなっていきます。

また例えば自分が1億円持っていたとしても、周囲に10億円や100億円持っているお金持ちがいて、そんな方達と比較してしまうと自分がお金持ちだとは思えないでしょう。

 

じゃあ、お金持ちってなんだ?

→結局は心の持ちようが大切で・・・

→いやいや結局はお金がないと・・・

と無限ループに入ってしまいます。

www.kuwanyanblog.com

で、私なりに最強のお金持ちの条件を考えてみました。

その条件は以下の3つです。

  1. 他人と比較しない
  2. 自分が満足できるだけお金が使える
  3. 働かなくてもお金が増え続ける

順番に見ていきましょう。

最強のお金持ちの条件

1.他人と比較しない

まず初めは先ほども書いたように「他人と比較しない」というものです。

上には上がいるので他人と比較し続けるかぎり自分がお金持ちだと思うことはないでしょう。

 

もちろん人間なので誰だって見栄もあるし、見栄を張りたい時もあるでしょう。

良い時計をつけたいと思ったり、良い車に乗りたいと思ったり。

 

それらは人間の本能に近い部分でもあるので本能を満たしてあげることは大切です。

問題となるのは過度に見栄を張ろうとすることです。

そもそも自分が思っているほど、他人はあなたのことを気にしていません。

なので自分基準で物事を考えるように出来ることが大切だと思います。

2.自分が満足できるだけお金が使える

続いてのお金持ち条件は「好きなだけお金が使える」というものです。

これは際限なく好き勝手お金を使えるぐらいお金が必要というものではなく、自分基準で自分が満足出来るだけお金が使える状態になるというものです。

 

自分基準なので満足できるのであれば、そんなに多くのお金が必要じゃないという人もいるかと思います。

とは言え多くの人は、

  • 良いものは食べたいし、
  • 良いものを持ちたいし、
  • 良いところに住みたい

と思うでしょう。

なのでこの条件を満たすにはそこそこの収入が必要になりますね。

いくら必要かは無理して生活の質を下げることなく「自分が満足できるだけ」です。

3.働かなくてもお金が増え続ける

最後は「働かなくてもお金が増え続ける」というもの。

私は60歳ぐらいまでは働き続けようと思ってます。

が、この先なんらかの理由で働くことができなくなる可能性があります。

そのため給料以外の収入を確保しておきたいという思いがあります。

 

働かなくてもお金が増えるには、投資をするか、事業を起こして他人に働いてもらうかという選択肢が思い浮かびます。

お金が増え続けるということは、

  • 年間収益>年間支出

を達成する必要があります。

 

私は投資でこの状態になることを目指しています。

例えば2021年はこの状態を達成しました。

www.kuwanyanblog.com

とは言え子ども2人はまだ小学生で、教育資金などお金がかかるのはこれからです。

まだまだ投資資産を積み上げ、常時

  • 年間収益>年間支出

の状態を作り出すべく、長期で資産運用をしていきます。

まとめ

最強のお金持ちの条件として、

  1. 他人と比較しない
  2. 自分が満足できるだけお金が使える
  3. 働かなくてもお金が増え続ける

の3つを解説しました。

1と2についてはメンタル的なものと、自分の必要なものに必要な支出を振り分ける支出の最適化が早期にできるかがキモとなります。

 

3については、長期でコツコツと投資を行い複利の力によって達成できる可能性が格段に上がります。

www.kuwanyanblog.com

これらによって、あなたは自分が満足できるものに自由にお金を使うことができ、さらに自由にお金を使った後でも投資の利益によって自動的に資産が増え続けるという最強のお金持ちになることができるでしょう。

 

目指すのは自由なので、ぜひ目指しましょう。

最強のお金持ちを。

 

じゃ。

 

資産運用についてHP風にまとめてます→くわにゃんの長期資産運用

kuwanyan.com

 

13年前のVTIのポートフォリオからインデックスの優位性を考える

先日自身のポートフォリオを見ている中でメタの株が下がっていたので現在のVTIのポートフォリオが気になり、ネットで調べてみると以下の結果が出てきました。

????????????????

 

これはなんでしょう?

 

夢か誠か?

 

みた感じ高配当銘柄が多そうなのでVYMかHDVか?

と思いよくみてみると、2009年3月時点のVTIのポートフォリオがヒットして検索結果として出てきたようでした。

 

当時のVTIのTOP10銘柄を見ていると今と状況が全く違っていてなんか面白いですね。

今はテクノロジー銘柄全盛ですが、当時はエネルギー銘柄や生活必需品といった安定銘柄が上位を占めているのが分かります。

Exxon Mobilが2009年時点の世界の時価総額No1企業ですね。

 

ちなみに現在の正しいVTIのTOP10銘柄は以下の通りです。

VTI TOP10銘柄2022年8月時点

お馴染みの銘柄が並んでいます。

GAFAMの一角MetaがTop10から脱落し、Teslaが上位に食い込んでいるのが分かります。

昨今の原油高からExxon MobilもTOP10銘柄に復活していました。

 

せっかく13年前のポートフォリオを見つけたのでもう少し掘り下げてみてみます。

2009年かつてのTOP10銘柄の今の順位を調べてみました。

銘柄 2009年3月 2022年8月
ExxonMobil 1位 10位
AT&T 2位 58位
Microsoft 3位 2位
J&J 4位 9位
P&G 5位 14位
Chevron 6位 18位
IBM 7位 65位
Wal-Mart 8位 32位
GE 9位 90位
JPMorgan 10位 13位

ここ10年で世の中はITを中心として、スマホの普及、SNSの台頭、クラウド化、サブスク化、3G→5Gへと大きく変化してきました。

そんな中GAFAMなどのテクノロジー企業が隆盛を極め、かつての株式投資の王道といわれた銘柄群は時価総額を相対的に下げていきました。

 

2009年TOP10に含まれていた銘柄のうち、Exxon MobilMicrosoft、J&Jの3銘柄以外はTOP10圏外となりました。

 

特にAT&TIBM、GEは大きく時価総額の順位を下げました。

これら3銘柄は、AT&Tは世界最大の通信会社、IBMはPC界の最先端企業、GEはエジソンの流れを汲む世界最大のメーカーとして君臨していた企業です。

2009年以降のこれらの株価をみてみます。

  • VTI(緑);+642%
  • IBM(黒);+221%
  • AT&T(青);+202%
  • GE(黄);+130%

インデックスであるVTIが6.5倍になったのに比べ他3銘柄は良くて2倍程度と大きな差をつけられています。

 

インデックスには時価総額が大きくなってからでないと投資比率が増えてこないという遅効性があり、大勝ちすることはありません。

しかし、今回掲載したように10年ちょっとで時価総額が大きく入れ替わる株式市場の動向を見ていると、個別株に投資してポートフォリオを時勢に合わせて微妙に調整していくのは難しいように思います。

 

実際、

  • インデックスファンドの成績>アクティブファンドの成績

となる傾向からも、毎日株式投資を専門に市場調査しているプロでさえこのような状況なので、個人投資家が少ない情報量で戦っていくのは至難の技だというのは容易に分かります。

 

自身でお宝銘柄を探し出してオリジナルのポートフォリオを組んでインデックスに勝ることを楽しみとしているなら良いでしょうが、そうでなければインデックスへ投資するのがサラリーマンには合っているように思う。

と再認識させられた出来事でした。

 

じゃ。

 

資産運用についてHP風にまとめてます→くわにゃんの長期資産運用

kuwanyan.com

 

子供への投資教育は「魚の釣り方を教える」イメージ

先日ネットを見ていると以下のような記事が目につきました。

news.yahoo.co.jp

内容としては、定年が近づいてきている独身女性が将来を不安に思い投資を始めたもののハイリスク商品に投資をしてしまい、資産の半分を吹き飛ばしてしまったというものです。

 

実際にとった投資行動としては以下の通り。

  • 初めは少額(5万円)から投資
  • 投資後すぐに利益が出たため、徐々に投資金額を増やす(最終的には貯金1200万円のうち1000万円を投資)
  • 資産を早く増やすためハイリスク商品(レバナス)に1000万円全額を投資

その後は昨今の暴落のあおりを受け、600万円以上の損失ということです。

 

ありえないような行動にも見えますが、投資をしたことがなく、自分の欲望がどういうふうに暴走するのか知らなければ、同じようなことになるかと思います。

 

私もFXや怪しい投資商品などで同じような損失を繰り返してきたから、なんとなく気持ちは分かります。

若ければ深く反省して、コツコツ堅実な投資を続ければ取り返すこともできるでしょうが、定年間近となるとなかなか難しそうですね。

 

 

投資を始めるにあたってやることは、

  • 証券会社で口座を開く
  • 入金する
  • 投資商品を選んで買う

これだけで投資ができてしまうので、誰でも簡単に投資を始めることができます。

 

例えば、自動車を運転する時は、教習所に通っていろんな訓練や試験を受けて、自動車免許を受けないと公道で走ることは許されません。

これは自動車の運転知識がなくて運転してしまうと、他人に被害を及ぼす可能性があるからでしょう。

 

でも、上記の女性のように投資で大金を扱う場合であっても、ヘタをすると人生を揺るがす大問題に発展する可能性はあります。

お金の扱い方やお金との距離の取り方、欲望のコントロールの仕方を学ばなければ詐欺にあったり、ギャンブルにのめり込んだりすることもあるでしょう。

 

で、そこで有効だと考えるのが子供の時からお金について学ぶことです。

我が家では息子が小学4年生になるのと同時に投資を始めました。

投資と言っても、オールカントリーに毎月1万円ずつ積立投資するだけの単純なものです。

www.kuwanyanblog.com

1ヶ月に1回ぐらいは投資結果を一緒に確認し、投資についての話をしています。

まだ初めて半年ぐらいなので大した変動はありませんが、プラスになると嬉しいようです。

そりゃそうですね。

私も小学生の時に2,600円も勝手にお金が増えていると聞くと「すげ〜な〜」って思ったと思います。

 

そもそも投資に興味を持つのか?と思っていましたが、買い与えた「10歳から知っておきたいお金の心得」という本もたまに持ち出して読んでいるので、少しは投資に興味を持ちはじめたようです。

 

一緒に投資をしていく中で、

  • 損失が大きくなって不安になったり
  • 利益が大きくなって気持ちも大きくなったり
  • 他の投資商品が気になり始めたり

することもあるでしょう。

そこは父親がアドバイザーとして、一緒に投資について考えながら付き合っていきたいと考えています。

おそらく息子が大人になるまでには暴落、暴騰などいろんな相場を経験し、投資や欲望について自分なりに学んで成長していくことでしょう。

 

大人になってからは自分の判断に任せます。

父親の役割はそこまでです。

 

老子の格言で、「授人以魚 不如授人以漁」という言葉があります。

「飢えている人がいるときに、魚を与えるか、魚の釣り方を教えるか。」という意味で、「人に魚を与えれば一日で食べてしまうが、釣り方を教えれば一生食べていける」というものです。

 

これは投資でも同じことが言えます。

親として子供に資産を残してあげることはできますが、そうしてもあまり意味のない(というかむしろ害になることもある)ことは世間を見ていても良く分かります。

 

親として最も重要な役割は「子供が独り立ちできること」だと思っています。

つまりは老子の考え方と同じです。

 

なので大切なのは息子と共に投資をすることで、

  • 複利の力の実体験と長期投資の重要性
  • 欲望を適切にコントロールすることの重要性
  • 倹約に努め、投資資金を作ることの重要性

などなどを実際に体験して身につけることが重要だと思っています。

まさに「魚の釣り方」を教えるイメージです。

 

それはきっと彼が生きていく上でのプライスレスな財産となるでしょう。

 

じゃ。

 

資産運用についてHP風にまとめてます→くわにゃんの長期資産運用

kuwanyan.com