私は2018年の6月から米国株式に投資するVTIへの積立投資を開始しました。
その間に大きな下落局面が2回もありましたが、現在ではVTIの株価は最高値を更新している状況です。
積立投資の実態が分かるように私が投資を開始した2018年6月以降のVTIの株価と評価額の推移を解説します。
そして2回あった暴落局面でどういう行動が取れれば良かったのかも赤ペン先生的に見返したいと思います。
■2018年6月以降のVTIの株価
VTIというのは米国の株式3755社に投資するETFで、パフォーマンスとしてはS&P500と似通った動きをします。
VTIの2018年6月以降の価格の推移を1ドル=100円としてチャートで表示します。
赤丸で囲ったように投資を開始したすぐ後の2018年12月とコロナショックが起きた2020年3月に大きな下落がありました。
特に2回目のコロナショックの際は最高値から40%近くも下落しました(上記チャートは月末の終値を使っているためそこまで下落していません)。
このような相場のなか毎月10万円ずつVTIに積立投資をした場合、評価額がどのように推移していったのかを確認してみます(私は実際にはVTI意外にも投資しているので、あくまで仮定の設定です)。
まずは2018年12月時点の積立額と評価額、損益をみてみます。
積立金額 | 評価額 | 損益 | |
2018年12月 | 700,000 | 631,589 | -68,411 |
積立投資をはじめて7ヶ月でまだ積み立てた金額が70万円しかないので、2018年12月の暴落時でも−6.8万円と大した含み損にしかなっていません。
続いてはコロナショック前の評価益が最高となった2019年12月時点の積立額と評価額、損益をみてみます。
積立金額 | 評価額 | 損益 | |
2019年12月 | 1,900,000 | 2,123,040 | 223,040 |
かなりイケイケ状態ですね。積立金額は190万円で利益が22万円なので積立金額に対して10%以上の利益が出ています。
このころは利益が出ているので投資なんて簡単だなぁと思っていました。
そして、その後2020年3月のコロナショックを迎えます。その時の積立額と評価額、損益をみてみます。
積立金額 | 評価額 | 損益 | |
2020年3月 | 2,200,000 | 1,937,186 | -262,814 |
2019年12月のプラス22万円から一転して、-26万円まで含み損が拡大しました。
これは月末時点の数字なので、もっとも下落した時には−51万円の含み損となっていました。
積立金額からすると25%も含み損となっています。
最後は最高値をちらほら更新中の現在の積立額と評価額、損益をみてみます。
積立金額 | 評価額 | 損益 | |
2021年5月 | 3,600,000 | 4,926,783 | 1,326,783 |
136万円の含み益で積立金額に対しては37%近くの利益となっています。イケイケです。
■2018年6月以降の相場から学ぶこと
私が積立投資を行った2018年6月以降の相場と評価損益のアップダウンから学んだことをまとめます。
- 積立投資を継続できて良かった
- 暴落時に追加で投資できればさらに成績はUPしていた
- 2018年6月に一括投資していれば良かった説も
順番に解説します。
積立投資を継続できて良かった
積立投資を開始した段階から2度の暴落局面と最高値を更新しつつある現状の評価損益を掲載しましたが、投資期間中結構アップダウンがあったのが分かるかと思います。
今は自動的に積立投資ができる証券会社が多いので、実際は評価損益は気にする必要がありませんが、投資を始めたばかりだとどうしても気になってしまいます。
本当に投資を始めた頃は、毎日証券口座にログインしては評価損益状況をチェックしていました。
あまり気にしすぎると、コロナショックで最大25%の含み損が発生した時なんかはもしかしたら投資をやめてしまった可能性もあったかと思います。
長い目で見れば株価は右肩上がりの傾向があるため、相場のアップダウンを気にせず淡々と積立投資をするのが良かったと思います。
暴落時に追加で投資できればさらに成績はUPしていた
2つ目は暴落時での行動です。
暴落時に積立投資を継続できれば○ですが、さらに勇気を振り絞って追加で投資をすることができれば◎でした。
ただ含み損が増えていく中で、さらに世の中のニュースでリーマンショック級に下落するとか、著名な投資家が〇〇億の損失とか流れていると、追加で購入するというのはなかなか難しいですね。
2018年6月に一括投資していれば良かった説
最後はもし投資を開始した時点で今の金額を一括投資していればという仮の話です。
2021年5月時点の投資金額が360万円なので、これと同じ金額を2018年6月に投資したと仮定した場合の投資金額、評価額・損益を掲載します。
積立金額 | 評価額 | 損益 | |
2021年5月 | 3,600,000 | 5,532,408 | 1,932,408 |
もう一度チャートをみてみましょう。 積立投資よりも良い成績です。
投資を始めた時に一括投資をするので投資タイミングは2018年6月時点です。
積立投資の場合は上記チャートのように右肩上がりが前提だと、積立投資による平均の買い価格も右肩上がりに上がっていき、一括投資に比べて利益が小さくなる傾向があります。
もし私に神の声が聞こえるなら、2018年12月の下落した段階で「今じゃ、今有り金、全プッシュじゃ!」と聞こえてきたかもしれません。
でも一括投資って怖いですよね。
まぁここで書いたのはタラレバの話ですが、私は一括投資でビクビクよりはコツコツ積立投資で投資を行い、まぁまぁの利益がもらえれば十分です。
■まとめ
私が積立投資を行った仮定の成績を元に積立投資でどのように評価損益がアップダウンするのかを解説しました。
一番よくないのは、毎日ニュースや相場をチェックし、暴落が起きた時に怖くなったり、または欲が出たりして積み立てた資産を売却してしまうことです。
そうなると結局残ったのは損失だけ、という結果になってしまいます。
良い方法は一度積立投資の設定をしたら、投資をしたことを忘れることです。
そうすれば相場のアップダウンに合わせて一喜一憂することもなくなり、数年後には利益になっている可能性が高くなります。
このように積立投資においては「何もしない」というのも一つの選択肢だと思います。
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