今回の記事では米国個別株を使って高配当投資をする場合のポートフォリオの作り方について解説します。
高配当株投資に興味のある方は参考にしてください。
■高配当ポートフォリオの作り方
ポートフォリオの作成はたった3つのステップでできます。
- STEP1;投資する銘柄数を決める
- STEP2;投資する銘柄を決める
- STEP3;投資セクターの分散を考える
STEP1;投資する銘柄数を決める
インデックスファンドやETFへの投資だとたった1つの銘柄への投資でも、それだけで数百の銘柄に分散投資されることになりますが、個別株への投資の場合はある程度自分で銘柄分散を考える必要があります。
とはいえやみくもにたくさんの銘柄に投資してもメンテナンスの手間が増えるだけなので、10社から20社程度がいいかなと思っています。
私の場合は14銘柄です。
STEP2;投資する銘柄を決める
個別株に投資したことがない方にとっては、インデックスファンドやETF以外で自分で投資銘柄を選ぶのは時間もかかり難しいかと思います。
そこで私の場合は米国高配当株に投資することで有名なETFのVYMとHDVを参考にすることを考えました。
以下に私がポートフォリオを組んだ2018年11月時点のVYM、HDVの組み入れ銘柄上位10位を掲載します。
VYM | HDV | |
1位 | JPモルガン | エクソン・モービル |
2位 | エクソン・モービル | ジョンソン&ジョンソン |
3位 | ジョンソン&ジョンソン | ベライゾン |
4位 | ウェルズ・ファーゴ | シェブロン |
5位 | シェブロン | ファイザー |
6位 | AT&T | P&G |
7位 | インテル | シスコ |
8位 | ファイザー | コカ・コーラ |
9位 | ベライゾン | メルク |
10位 | シスコ | ペプシコ |
金融、エネルギー、生活必需品を扱う企業がランクインしています。
世界中で活躍する有名企業が多いですね。
これらの銘柄以外にも高配当株投資として検討した銘柄を掲載しておきます。
- アップル(セクター;ハイテク)
- マイクロソフト(セクター;ハイテク)
- IBM(セクター;ハイテク)
- 3M(セクター;資本財)
- キャタピラー(セクター;資本財)
- マクドナルド(セクター;消費財)
- ホームデポ(セクター;消費財)
- フィリップ・モリス(セクター;生活必需品)
- アルトリア・グループ(セクター;生活必需品)
- ウォルマート(セクター;生活必需品)
- クラフト・ハインツ(セクター;生活必需品)
STEP3;投資セクターの分散を考える
続いて考えるのはセクターの分散です。
セクターとはハイテク株・生活必需品などの大枠のことです。
景気には好況と不況のサイクルがあり、以下のような景気サイクルを繰り返します。
セクターごとにこのサイクルで得意な場面が異なります。
例えば好況期にいい成績をあげるセクターだけに集中投資してしまっていると、不況期になるとポートフォリオ全体が大きく下落する可能性が高くなります。
そのためポートフォリオを考える場合は、銘柄数を分散させるだけでなく、自分のポートフォリオにおけるセクター分散も考える必要があります。
米国株には銘柄ごとに11種の投資セクターに分けられており、年間のパフォーマンスはその年によって異なります。
参考にここ10年のパフォーマンスと景気サイクルのどの時期にパフォーマンスを発揮しやすいかを一覧にします。
セクター | 成績 | サイクル |
情報技術 | 11.18% | 回復 |
ヘルスケア | 10.31% | 不況 |
一般消費財 | 9.92% | 好況 |
生活必需品 | 8.73% | 不況 |
公共事業 | 7.16% | 不況 |
資本財 | 6.88% | 好況 |
素材 | 5.51% | 好況 |
不動産 | 4.26% | 回復 |
通信サービス | 4.02% | 不況 |
エネルギー | 1.78% | 後退 |
金融 | 0.21% | 回復 |
好況時に強いのは一般消費財などのお金に余裕のある景気がいい時に消費されるものとなっています。
セクターにこだわりすぎると泥沼にはまってわけがわからなくなるので、ある程度分散させればいい程度に考えればいいと思います。
■私のポートフォリオ
最後に銘柄数・銘柄分散・セクター分散を行なった私のポートフォリオを掲載します。
銘柄 | セクター | サイクル |
ジョンソン&ジョンソン | ヘルスケア | 不況 |
エクソン・モービル | エネルギー | 後退 |
ファイザー | ヘルスケア | 不況 |
シスコ | 情報技術 | 回復 |
シェブロン | エネルギー | 後退 |
ベライゾン | 通信サービス | 不況 |
インテル | 情報技術 | 回復 |
AT&T | 通信サービス | 不況 |
ウェルズ・ファーゴ | 金融 | 回復 |
JPモルガン | 金融 | 回復 |
P&G | 生活必需品 | 不況 |
コカ・コーラ | 生活必需品 | 不況 |
メルク | ヘルスケア | 不況 |
ペプシコ | 生活必需品 | 不況 |
全部で14銘柄です。
景気の循環サイクルでみてみると、回復4銘柄、後退2銘柄、不況8銘柄となっているので、景気後退期〜不況期にかけてパフォーマンスを発揮しやすいポートフォリオになっています。
ちなみに米国株は1株毎に取引できるので少額から投資可能です。
これらの銘柄に同じ配分で投資します。
■まとめ
私が投資している米国個別株を使った高配当株投資のポートフォリオの作り方を解説しました。
自分が好きな企業や高配当な株だけを選んでいるとセクターが偏ってしまう可能性があります。
ある程度でいいのでセクターの分散も考えていると景気のサイクルに踊らされないような気がします。