まった〜り資産運用日記

資産運用で日々学んだことや気づいたことなどを発信します

FXでスワップと値上がり益を狙う投資は有効か?失敗談

過去の失敗を振り返るシリーズ第2弾はトラリピでの失敗に続き、またFXでの失敗を暴露します。

内容はタイトルの通り、FXのスワップ投資プラス値上がり益も狙いに行くという欲張りな戦略を立てて挑んだものの、損失に終わったという話です。

■FXのスワップ+値上がり益を狙う投資で目指したもの 

まずは何がしたくて、どういうことを目論んで投資の判断をしたのかを解説します。

まず投資対象は、今回の記事では単純化するために私が実際に投資したもので、日本の投資家に人気の高い「豪ドル円」に投資した場合とします。

投資時点での豪ドル円の状況

豪ドルというのはオーストラリアの通貨で、金利が日本に比べて高いため、毎日金利差分のスワップというのがもらえます。

1万豪ドル(レバレッジ1倍だと80万円ぐらい)買うと大体1日あたり50円のスワップがもらえました。

 

さらにオーストラリアは資源が豊富でS&Pムーディーズなどがつける国の格付け(安定度)では常に最高ランクです。

このことからも長期投資に向いているという判断をしました。

 

私が投資を検討した2018年6月の豪ドル円のチャートを掲載します。

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ドル円チャート

2009年以降のチャートですが、下限は75円程度、上限は100円程度で、2018年6月は82円程度なので、底値近辺の価格であったと判断できます。

これならスワップももらえて、さらに値上がり益も期待できそうです。

 

我ながら論理的な判断をしているつもりになっていました。

投資時点での利益の予想

続いて投資をしようと判断した時点で目論んだ利益予想について振り返ってみます。

FXで重要なのはレバレッジです。

このレバレッジを高くしすぎると価格が大きく下落した時にロスカットと言って強制的に決済されて、損失だけが残るという現象に陥ってしまいます。

 

私は慎重に長期投資をしたかったため、レバレッジは3倍としました。

投資金額を100万円、スワップは1万豪ドルあたり50円/日とすると以下のようになります。

豪ドル価格 83.25円
投資金額 100万円
保有数量 3.6万豪ドル
スワップ 65766円/年

そして値上がり益の方は3年後の2021年5月で1豪ドルあたり100円まで上昇したと仮定しましょう。

先程の過去のチャートを見ると、有り得そうな予測です。

 

この場合の値上がり益とスワップの合計は、以下の通りです。

投資金額 100万円
保有数量 3.6万豪ドル
値上がり益 60.3万円
スワップ 19.7万円
合計利益 80万円

3年間投資して100万円の投資金額が180万円になる予想です。

全体では80%UP、スワップだけで20%近い利益です。

年率に換算すると21.6%の利益率です。

 

まぁ3年後に1豪ドルあたり100円まで上昇するというのはかなり楽観的ですが、スワップが黙っていても毎年投資額の6%以上ももらえるので、豪ドルが上昇するのを待っておけば、年率10〜15%以上は行くというのが当初の目論見です。

何があった?

何があったんでしょうか?

年率10〜15%の安定的な利益予想で、レバレッジは低めの3倍なのに。

私も記事を書いていて、何があったのか?と思います。

 

まずスワップの方ですが、大体以下の表のように推移しました。

  ドル円スワップ
2018年 50円/日
2019年 20円/日
2020年 3円/日
2021年 0円/日

スワップが0円て。。。

リーマンショックの際でも1日20円ぐらいはもらえていました。

想定の範囲外というやつですね。

 

そして豪ドル円の値動きはというと下図の赤枠範囲が私が投資を始めた2018年6月以降のチャートです。

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ドル円チャート続き

100円に近づくどころか、当初目論見の下限であった75円を大きく下回り、コロナショックの際に65円程度まで下落しました。

私はこの時点でロスカットにあいました。

 

ロスカットになったのは、欲望の塊となった私がレバレッジ3倍では抑えきれず、結局5〜6倍ぐらいまでレバレッジを上昇させたのが原因です。

 

たとえレバレッジを3倍に抑えられたとしても2021年5月時点で値上がり益による利益は、4万円ぐらい、スワップによる利益は6万円ぐらいかな。

合計で10万円ぐらいの利益、100万円の投資額からすると3年間で10%の利益、年率は3%強といったところです。

 

年率3%の利益を得るために起きたことは、コロナショックの際に豪ドル円が急落し、ガクガクブルブル状態で震える日々でした。

敗因は?

敗因の一つはスワップが変動したことです。

ドル円スワップがいつまでも同じだけもらえると予想したのが、そもそも馬鹿な話ですが。

 

スワップというのは各国が発表する政策金利によって変わってきます。

オーストラリアと日本の政策金利の推移を掲載します。

赤枠が私が投資を始めた後の政策金利です。

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政策金利の推移

投資を始めてからしばらくして段階的に下がり続け、現在では0近辺まで下がっています。

今更ながらスワップが変わらないと思った自分が馬鹿でした。

 

敗因2つめはレバレッジの高さです。

コロナショックでは投資した時から20円ぐらい下落したので、レバレッジ3倍だと保有数量が3.6万豪ドルなので、

  • −20円×3.6万豪ドル=−72万円

の損失で済んだはずです。

むしろこの後反転上昇しているので、ロスカットは免れたものと思われます。

 

でも正直ロスカットは免れたとしても、年率10〜15%の利益の可能性を追いかけて、これだけリスクを犯すのってどうなの?って感じもしますね。

■まとめ

私的には完璧な論理のもと、必ず利益になると思って望んだFXのスワップと値上がり益を狙う長期投資ですが、結局は損失となりロスカットという形で終わりました。

論理的に正しいと思ったときは、利益になることを確信しており、柔軟な思考ができない癖があるということも学びました。

 

過去にタイムマシンにのって戻れるとすれば「今すぐFXなんてやめて、インデックス投資でもやっとけ」と伝えてあげたいです。

 

FXは投資ではなく投機と言われますが、利益にできるタイミングと資金のコントロールができない私のような素人が臨んでも勝てることがないということです。

 

大人しくインデックス投資をコツコツと行うことにします。

 

 

私が資産運用についてまとめたHP→くわにゃんの長期資産運用

kuwanyan.com