まった〜り資産運用日記

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期待値から株式投資を考える

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突然ですが、期待値という言葉を聞いたことがありますか?

おそらく中学?高校?の時の数学で1度は習ったことがあるはずです。

今回の記事では期待値という観点から株式投資の有効性を考えてみたいと思います。

■期待値とは

まず初めに期待値という考え方をさっくりとおさらいしてみます。

  • 期待値=(勝率×平均利益)-(負率×平均損失)

で計算されます。

 

例えば、コインを投げて表が出たら100円もらえて、裏が出ると100円持っていかれるゲームがあったとします。

この場合の期待値は、

  • 期待値=50%×(+100円)-50%×(-100円)=0円

となります。

 

ただ、このゲームを4回やったとして、1回目表、2回目裏、3回目表、4回目表となった場合は、

  • 1回目;表=+100円
  • 2回目;裏=-100円
  • 3回目;表=+100円
  • 4回目;表=+100円

合計で200円もらえることになります。

期待値は0のゲームなのにプラス200円という結果です。

 

期待値は試行回数が少ないとこの例のようにブレがあります。

しかし、もっともっとこのゲームを続けていくと、やがては期待値と同じ0に近づいていくという性質があります。

これを大数の法則と言います。

 

ここまでが期待値のおさらいです。

■宝くじや株式投資などの期待値

期待値についてあれこれ書きましたが、もっと簡単に言ってしまうと、期待値とはそのゲームを長く続けるとどれぐらい儲けることができる(損してしまう)のかというものです。

 

例えば期待値80%というゲームの場合であれば、100万円投入すると最終的には80万円になってしまうということです。

 

世の中には株式投資以外にもいろいろとお金をやりとりする行為があります。

代表的なものの期待値をまとめてみます。

  • 宝くじ ・・・期待値45%
  • 競馬  ・・・期待値65%
  • パチンコ・・・期待値80%
  • FX  ・・・期待値100%弱
  • 株式投資・・・期待値105%

■宝くじの期待値45%

宝くじは当たれば戻りが大きいものの大数の法則で考えると期待値は45%と、上記の中で一番低くなっています。

ちなみに宝くじは「貧者の税金」と言われることもあり、これは宝くじを買うのは年収が低い人が多い傾向があるためだそうです。

私も宝くじを買うことがありますが、ひどい言われようですね。。 

■競馬・パチンコの期待値65〜80%

競馬は意外と期待値が低く、パチンコで80%程度です。

パチンコは期待値が高い分、のめり込む人が多い気がします。

ここまではギャンブルと言われるものです。

一昔前はパチプロという方達がパチンコだけで生計を立てていたようですが、最近はあまり聞かなくなりました。

私の周りでもこれらをやっている人はいましたが、最近はなかなか勝てななくなったと聞いたことがあります。

■FXの期待値100%弱

続いてFXですが、日本の場合は相対取引といい、FX会社を通じて参加者同士が取引を行います。

なので基本的には誰かの利益は、誰かの損失からきており、トータルで考えると±ゼロのゼロサムゲームと言われています。

実際には、FX会社が手数料として売買手数料やスプレッドとして持っていってしまうので、微妙にマイナスサムゲームとなります。

そのため、期待値は100%としました。

 

FXの実態としては8割〜9割程度は損失になっていると言われています。

しかし、パチンコなどと比べると期待値が高くトータルでは100%(ゼロサム)です。

損失を出している人が多いのにゼロサムだということは、上位1割〜2割の人は大きな利益になっているのでしょう。

 

しかしFXで利益を出すには心・技・体(メンタル・テクニカル分析・資金管理)+センスがないと安定して利益を出し続けるというのは難しいと思います。

株式投資の期待値105%

最後は株式投資です。

ここでようやく期待値が105%と100%を超えました。

株式への長期投資の利益率が大体5〜7%程度と言われているため、105%としました。

 

期待値が100%を超えるということは、長〜く続ければ大数の法則に従い、利益になるということです(確率論での話なので必ず利益になるというものではありません)。

 

以下のグラフは過去200年間の株式のパフォーマンスをみても、5%程度は利益になったという実績です。

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ここまでの結果から、期待値が100%を超えるか超えないかがプラスサムゲームかマイナスサムゲームかの線引きになるような気がします。

 

たった5%超えるだけですが、複利の効果を考えると大きな一歩だと言えそうです。

株式投資で利益を出すために必要なこと 

株式投資にもいろいろな投資の仕方があります。

 

チャートをリアルタイムでみて取引を行うデイトレードであったり、チャートを見てポジションをもち中期的に取引を行うスイングトレードであったり、積立投資のように毎月機械的に追加投資を行うものであったり、いろんなスタイルがあります。

 

長期投資は企業を応援することになるとかは副産物的なものであり、投資の一番の目的は利益を得ることだと思うので、利益を出せるならどんな取引スタイルであってもいいかと思います。

 

しかし勉強や実践経験を積まずに短期的な取引を繰り返してもマイナスサムゲームの泥沼に入っていくだけです。

 

+5%程度の利益であれば株式への長期投資を行うだけで比較的簡単に得られると思います(あくまで期待値での話)

 

類まれなる才能があるといういう人であれば長期投資のように時間がかかることをする必要はありませんが、そうでない方にとっては、コツコツと株式へ長期投資をすることがプラスサムゲームに乗っかる近道だと思います。

■まとめ 

期待値という観点から株式への長期投資を考えてみました。

期待値で100%を超えるかどうかが、一つの大きな分岐点だと思います。

 

期待値というのは冒頭で買いたように確率論の話なので、当然ながらマイナスになるというリスクもあります。

ただ期待値で考えるとプラスサムゲームとなる株式への長期投資であれば、失敗したとしても個人的には全く後悔はありません。

リスクを認識した上で、期待値の高い方へ賭けて失敗したというだけのことなので。

 

期待値の高い方に賭けて、あとは運に任せるというようなやり方は、意外と日常生活や仕事でもやっているような気がします。

投資から学んだのかも知れませんね。

 

じゃ。

 

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