まった〜り資産運用日記

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今中国で起きていることから改めて感じたインデックスファンドの弱点

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最近の相場は菅さんが首相を辞める発言で株価が急上昇したり、テーパリング問題で下落したりと何かにつけて乱高下している感があります。

 

その中でも特に気になっているのが中国の最近の動きです。

今回の記事では中国で今起きていることとインデックスファンドの弱点について改めて感じたことを書きたいと思います。

今、中国で起きていること

最近世の中を騒がせているのは、中国の不動産大手である中国恒大集団がデフォルトするかもしれないというものです。

負債総額は約33兆円と言われており、デフォルトすると中国恒大集団に投資している投資家(銀行、年金基金、ファンド、個人投資家など)が大損することになります。

 

現状で中国恒大集団の株価はピーク時の1/10まで下落しています。

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何でこんなことになったのか?

もともと中国の不動産価格はバブル化していたところを中国政府が無理に価格を抑えようとしたことが発端です。

 

そして「破綻すればリーマンショック再来か」とまで言われています。

でもリーマン時のようにレバレッジを掛けまくって、負債が世界中のどこにどれぐらいあるか分からないパニック状態ではありません。

なので、たとえ破綻したとしてもリーマンほどではないと個人的には思っています。

 

さて最近の中国政府は「共同富裕」=「報酬、税金、寄付」という政策を打ち出しており、これは一部の企業や富裕層が儲けたお金を貧しい人たちに再配分しようというものです。

 

資本主義の原則からすると儲けを出せる会社に儲けさせた方が経済は成長するので、このようなやり方だと優秀な企業や人たちはやる気がなくなってしまい、どうなんだろうなぁという感じです。

 

また中国のアリババやテンセントといったIT企業は中国版GAFAGoogleAppleFacebookAmazon)と言われるぐらい急成長した企業ですが、今年に入ってから、これらの企業も中国政府から独占禁止法の疑いで、罰金などを食らっており、急速に失速してしまいました。

 

以下はアリババとテンセントの直近1年の株価チャートです。

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アリババの株価

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テンセントの株価

直近高値からアリババは53%の下落、テンセントは39%の下落といった感じです。

直近1年ではGAFAが高値を追いかける中、「何が起こったんだ?」っちゅうぐらい下げています。

急速に海外の投資資金を引き揚げられた感じですね。

 

個人的に昨年末にGAFAMに続いてアリババやテンセントに投資しようかなと考えていたので、危なかったです^_^;

インデックスファンドの弱点

インデックスファンドに投資していると知らず知らずのうちにこういった企業に投資していることもあります。

なので今回は「インデックスファンドを通して市場全体に投資するっていうのもやっぱり弱点となることがあるなぁ」と感じました。

 

例えば全世界に投資するVT(中国の割合3.8%)、新興国に投資するVWO(中国の割合36.8%)と米国に投資するVTIの直近6ヶ月の値動きを比較してみます。

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結果はVTI(緑)>VT(青)>VWO(黄)と中国への投資割合が少ない程良い成績でした。

 

私個人的には全世界に投資するVTが先進国と新興国両方の経済発展の恩恵を受けられていいと思っています。

 

しかしVTには中国株も含まれており、中国株が下がりそうだと思っていても、中国株だけを取り出して売ることはできず、ただただ見守るしかありません。

なので今回のような事態になると、中国への投資リスクを自然と含んでしまうVTにもやっぱり弱点はありますね。

 

かといってVTでは無く、VTI・VEA・VWOに分解すれば良いのかというとそういうわけでも無く、今回はたまたま中国がリスクになっただけで、次は米国の企業がリスクになる可能性だってあります。

 

そんなことを考え出すとポートフォリオが複雑になりすぎてしまいますね。

 

まぁそんなのを全てひっくるめた結果が、

  • インデックスファンドの成績>アクティブファンドの成績

ということなので、インデックスファンドに投資したら、あとはややこしいことは考えないというスタンスがいいのかもしれません。

 

もしこのまま中国が失速していくなら、中国企業時価総額も下がっていき、結果的に時価総額加重平均で投資するVTやVWOの中国株の投資割合も小さくなります

 

なので、上記のように何も考えずに時価総額加重平均型のインデックスに投資してあとは放置というのもある程度理にかなっているような気もします。

まとめ

今中国で起きていることからインデックスファンドの弱点について改めて感じた点をまとめました。

 

米国の次の座は中国かと言われていましたが、共同富裕という政策によりそれが遠のいたと言われ始めています。

 

それにしても一国のリーダーによって国の方針や経済のシステムそのものがガラッと変わってしまうのは資本主義では考えられないことですね。

 

今回の件では「インデックスファンドにも弱点ってあるんだなぁ」と認識しておくことが大事かもしれませんね。

その弱点を認識した上でインデックスファンドに投資し、それ以上何もしないでそこそこのリターンを受け取る。

そんなイメージでいきたいと思います。

 

じゃ。

 

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