休日をダラダラと過ごして休んだつもりなのに、なんとなく疲れが残っていてそのまま月曜に出社。
なんて事ありませんか?
それは脳がしっかりと休めていないことが原因かもしれません。
「最高の休息法」では、どうして休んだつもりなのに疲労感が残るのかを解説し、またそれを解消するためにマインドフルネスという方法を紹介しています。
さらにそれが脳に対してどういう役割を果たすのかを詳細に教えてくれます。
なんとなく疲労感が常にある方や、マインドフルネスの効果を科学的に知りたいという方におすすめの本です。
なぜ休日に休んだ気にならないのか
仕事で疲れて週末は外に行くのも面倒で家の中でごろごろと過ごしても、なんとなく翌週の仕事のことや家族の悩みなんかをぐるぐると考えてしまう。
そして夕方からスマホを片手にビールを飲み、酔っ払ってご飯とお菓子を食べ過ぎてそのまま就寝。
翌朝の「何やってんだろう」感。。。
休んだつもりなのに余計疲れてるみたいな。
よくあります。
こうゆう休み方は脳的には「最低の休息法」です。
脳は体が消費する全エネルギーのうち20%を使うようで、さらに脳の消費エネルギーの大半はDMN(デフォルト・モード・ネットワーク)という脳回路に使われます。
DMNというのはデフォルトという名前からもなんとなく想像できるように、「何もせずに、ぼ〜っと考え事をしている時」や「心がさまよっている時」に働きます。
しかも私たちは毎日色々なことをしているように見えても、多くは「心ここに在らず」の状態で、1日のおよそ半分以上を「心がさまよっている状態」にあるとのこと。
DMN、暴走しまくりです。
だから休んだつもりでも全然疲れは取れません。
逆に休日にちょっとスポーツをしてみたり、登山をしたりするとスッキリしたりします。
体を動かすと意識はそっちに向くので、DMNが暴走することなく疲れにくくなるんでしょうね。
私は仕事をしていて暇すぎるよりもちょっと忙しいぐらいが、仕事を終えて家に帰る時になんとなく充実感(スッキリ感)があります。
これも同じくDMNが関係してるのでしょう。
最高の休息法はマインドフルネス
で、どうすればいいのか?
その答えは「マインドフルネス」です。
マインドフルネスとは
マインドフルネスという言葉は結構前からネットや本屋などで見かけるようになり、私も昔本で読んだことがありますが、なんとなくつかみどころのない言葉です。
マインドフルネスはもともと仏教で使われている考え方です。
「今ここにある」ということです。
東洋の智慧である仏教の本質の一つ「今ここにある」というのを、宗教的な要素を取り除いて「マインドフルネス」という形で西欧に広まり、それが逆輸入という形で日本に入ってきたというのが現状です。
海外ではGoogleやApple、ゴールドマンサックスなどの企業がマインドフルネスを取り入れているのは有名な話です。
日本でももともと武道の世界では、呼吸を整えて丹田(へその下あたり)に意識を集中する方法があり、まさに今でいうマインドフルネスです。
鬼滅の刃でも「全集中の呼吸」ってありますね。
マインドフルネスの効果
マインドフルネスで得られる効果のイメージを例えを使って解説してみます。
例えば仕事をしている時にやる事が多すぎたり、問題が3つも4つも重なると憂鬱になる事ってありますよね?
そういう時は大体頭の中でそれらが堂々巡りとなり、さらに憂鬱感が増している状態です。
ところが、それらをノートに書き出してやることを決め、一個ずつ集中してタスクをこなしていくうちに、
「あれ、何であんなに悩んでたんだっけ?結局うまく行ったじゃん。」
みたいな事ってよくありませんか?
淡々と目の前のことに集中することで、いつの間にやらスッキリと解決。
マインドフルネスで得られる効果はこんなイメージです。
マインドフルネスでやることは普段の行動を集中して行うだけです。
歩く時、電車に乗っている時、歯を磨く時、食べる時、風呂に入る時など、その行為に意識を向けるだけ。
簡単そうですね。
しかし、やってみると分かりますが、普通はマインドフルネスが出来ません。
なぜならDMNが暴走し、心がさまよいすぎるから。
例えば道を歩いていて食べ物屋の看板を見れば週末の飲み会のことを思い出し、人がはいている靴を見れば欲しかった靴の事で頭の中がいっぱいに、みたいな。
マインドフルネスについて調べると、「今やっていることに集中する」というのと「瞑想」という言葉が出てきます。
この「瞑想」というのがマインドフルネス状態になる上で重要な役割を果たします。
私の経験上、この2つはセットで行う必要があります。
なので毎日1分でも瞑想を行い、深い呼吸をしながら毎日の行動にゆるやかに集中することを継続することで、少しずつマインドフルネスができるような気がします。
マインドフルネスの継続で脳は作り変えられる
この本を読む前からマインドフルネスを実践しており、何となく心地良い感じはあり、くよくよと同じことで悩むことは少なくなったような気がします。
その理由がこの本に書いてありました。
引用します。
マインドフルネスは扁桃体を沈静化し、その下に続く視床下部ー下垂体ー副腎系を鎮める。
副交感神経を優位にすることで、ストレスへの抵抗性と心のバランスをつくりだす。そしてもちろん、過剰なDMNの活動も鎮める。
・・・
ほとんどの苦難は、将来への不安で水増しされとるということじゃ。
目の前にあるトラブルというのは、それ自体では大したことはない。
・・・
つくづく脳は変わるというものじゃな。
つまりマインドフルネスを継続することで徐々に脳の構造が変わり、ストレス耐性がついてくるということです。
これはイメージではなく実際にマインドフルネスを実践した人の脳を分析した結果として紹介されています。
まとめ
マインドフルネスについては楽しみながら取り組んでいたものの
「で、この先どうなんの?」
と漠然とした疑問が残ってました。
しかし、研究の最前線での脳科学の成果とマインドフルネスが結びつくことで、その効果がよく理解できるようになりました。
私は理系出身なので理論がわかった方が取り組みやすくなるというのもあります。
しかもマインドフルネスを実践することで脳の構造が変わるとなると、これはもう私が毎日やってる筋トレのようなものです。
筋トレについても言えますが、効率的なやり方はあるにせよ「知識」を入れるだけでは意味がなく「実践」することが重要です。
確実に成果が生まれるとわかるとマインドフルネスに取り組みやすくなるような気がしますね。
今日もマインドフルネスしましょ♪
じゃ。
私が資産運用についてまとめたHP→くわにゃんの長期資産運用