こにゃにゃちわ。
前回は世界的な脱炭素社会の流れを知るのその1として産業革命で起こったことについて書きました。
今回の記事はその続きとして、産業革命が起きた後のエネルギー革命〜世界の覇権がアメリカに移るまでの流れについて書こうと思います。
産業革命によりエネルギー革命が起きる
産業革命では前回書いたように蒸気機関を使用することで、人に代わって機械が仕事をしてくれるようになりました。
でもここで重要なことが、、、
蒸気機関を動かすためのエネルギーが別途必要になるということです。
そこでまずエネルギー源として目を付けられたのが石炭です。
産業革命以降、世界中で石炭の炭鉱開発が進み、石炭の需要が急上昇しました。
石炭を得ることが出来れば、鉄や工業製品をたくさん作ることができ、鉄道や蒸気船を動かすことができます。
当時は帝国主義真っ只中、とにかくエネルギー(石炭)をたくさん得ることが国力の増大に繋がりました。
そんな中、ドイツ人のディーゼルが石油を燃料とするディーゼル機関を開発し、同じくドイツ人のダイムラーがガソリンを燃料とするガソリン機関を開発しました(ドイツ人すげーな(゚∀゚))。
これによりそれまで見向きもされていなかった石油が一気に注目されるようになり、エネルギーの主役は、石炭から石油へと変わって行きました。
これら一連の流れが、エネルギー革命というやつです。
1860年以降のエネルギー消費量の推移を掲載します。
1900年台初めは石炭の需要がほぼ100%を占めましたが、その後第二次世界大戦をへて石油へと主役が入れ替わっているのがわかります。
エネルギーを制するものが世界の覇権を握る
産業革命はイギリスで起きたため、当時は大英帝国が世界の覇権を握っていました。
ところが先述したように石油が使われるようになると世界の覇権は徐々に変わってきます。
潮目が変わったのは1859年アメリカのペンシルベニア州で大規模な油田が発見された時に始まりました。
アメリカのロックフェラーは石油の大量輸送方式を開発し、1870年台にスタンダードオイルを設立、石油の大量生産が始まりました。
スタンダードオイルはその後分解されるものの、今でもエクソンモービル、シェブロンとして残っています。
1930年代までには、それまで良好な関係を築いていた中東地域における石油資本を7シスターズと呼ばれた7大石油メジャーが支配するようになり、1960年台にOPECができるまでは7大石油メジャーが世界の石油の供給を全て握りました。
ちなみに7シスターズ7社のうち、5社がアメリカの会社でした。
ちなみに戦後の日本でも7シスターズに石油の供給を牛耳されそうになったところ、たった一人で立ち向かったのが、出光興産創業者の出光佐三です。
出光佐三を主人公として描かれた小説・映画が「海賊とよばれた男」です。
第二次世界大戦ではアメリカが同盟国の軍需用石油の供給をほぼ全て握り、世界大戦を経てイギリスにあった覇権はアメリカへとうつることになりました。
1960年以降の主要国のGDPの推移を掲載します。
このグラフを見ると圧倒的な勢いでアメリカのGDPが伸びているのが分かります。
アメリカは石油を抑え、決済のための通貨を抑え、戦後の覇権国家となりました。
覇権国家は世界のルールを作ることもできます。
パクスアメリカーナ到来です。
まとめ
脱炭素社会の流れを知るということで、産業革命後にエネルギー革命を経てアメリカが世界の覇権国家となるまでの流れをまとめました。
産業革命後の世界ではエネルギーが無いと経済活動が停滞してしまうため、エネルギー資源を抑えることがいかに重要かが分かるかと思います。
また中東地域もおそらく石油がなければここまでもめることは無かったのでしょう。
利権があるところでは争いが起こります。
次回はようやく新たなエネルギーをめぐる利権争い、脱炭素社会について書こうと思います。
じゃ。
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