まった〜り資産運用日記

資産運用で日々学んだことや気づいたことなどを発信します

量的緩和 To 量的引き締め To 金利 To 株価の関係をまとめてみたYo

5月に入ってからS&P500などを含め世界中の株価が下落しています。

今週は3月につけた年初来安値を大きく下回り、最高値から20%近く下落しました。

これもセルインメイの一環なのでしょうか?

 

下落している原因は主に米国のFRBによって開始された利上げと量的金融引き締め予定です。

 

今回の記事は、リーマンショックの後から米国を中心に行われてきた金融政策(量的緩和金利調整)とS&P500の関係についてまとめます。

自身へのINPUTも兼ねて分かりやすくOUTPUTしておきますので参考にしてください。

金利とS&P500の関係

FRBとは米国の中央銀行で日本で言うところの日銀と同じ役割をします。

FRBのトップはパウエル議長です。

Nikkeiなどでよく見かけるおじさんですね。

 

FRBの役割としては大きく2点あります。

  • 雇用の安定
  • 物価の安定

そのため景気が加熱しすぎるとインフレになるため、FRB金利を高くしてインフレを調整します。

これは、金利を高くすると住宅ローンを借りるのをためらったり、お金を使わずに銀行預金にしとこうかなとなることで、世の中に出回るお金をしぼって、インフレを調整するイメージです。

 

で、この金利は株価にも影響します。

基本的に金利が下がると国債などより株に投資した方が儲かるので、株価は上がる方向です。

逆に金利が上がると株価は下がる方向です。

米国の金利とS&P500の推移をみてみましょう。

2008年リーマンショックと2020年コロナショックの際に株価が暴落し、それをなんとかするために金利を急激に下げているのがグラフからわかります。

その後の株価をみると上昇しているので、株価下落時に金利を下げる効果があるのが分かります。

 

ちなみにFRBとしては株価が下がった時に金利低下作戦を使いたいので、基本的には金利を上げておきたいという思惑があります。

 

で、先ほどのグラフの今の状況をみると、まさに金利が上昇し始め、それに合わせて株価も下落し始めたのが分かります。

量的緩和(or引き締め)とS&P500の関係

続いて量的緩和についてです。

量的緩和というのは市場にお金をバラまくことで、QEと言われます。

これはリーマンショック後に株価の下落を防ぐ目的で行われ、QE1からQE3まで行われました。

だいたい2008年〜2014年の期間です。

 

QEでは、FRBの資産を見ると分かるように国債MBS(不動産に絡む商品)を買い取ります。

リーマンショック後にMBSの資産が急激に増えていますが、不良債権化しそうなMBSを大量に買って市場を沈静化しようとしたのが分かりますね。

kuwanyan.com

んで、FRBはQE3までが終わり市場も正常に戻ってきたので今度は資産を圧縮するQTを徐々に行なっていました。

 

そんな最中にコロナショックが起き、市場を沈静化させるために再度QEを行うことになりました。

 

ここまでのQEとQTによって、株価がどうなったのかを確認してみましょう。

FRB資産の状況とS&P500を比較します。

FRB資産(青色)がグンと上がっているタイミングでQEが行われています。

金利と同じようにQEと株価も強い相関関係が見て取れますね。

QEによって明らかに株価は上昇しています。

と言うことはQEの反対のQTでは株価は下落方向ですね。

 

またQEの規模を見るとコロナショックの方が大きいのが分かります。

  • リーマンショック後;3.5兆ドル(1兆ドル→4.5兆ドルへ増加)
  • コロナショック後;5兆ドル(4兆ドル→9兆ドルへ増加)

インフレと金融政策

量的緩和というのは、よく考えるとおかしなシステムで、通貨を発行することができる中央銀行国債MBSを買ったりします。

自分でお金を作って、金融商品を買う。

 

なんか変ですね。

これがアリならなんでもアリな感じですが、そんなことを日本も含め世界中で行っているのがリーマンショック後の世界です。

金融政策で株価を支えているので、官製相場と言われたりします。

 

バフェットさんはそんな相場に忠告を発しています。

www.nikkei.com

ただ株価が今後下落するにしても、

「じゃあ、株価が下がればQEをし続ければ良いじゃん!」

って思いませんか?

 

実際コロナショックの際はそんな感じでした。

株価が下がればFRBが株が上がるように動く、みたいな。

 

でもそれが出来たのも物価が安定していたからです。

で、今問題になっているのはインフレです。

米国の消費者物価指数の推移

米国の消費者物価指数(CPI)の推移を見ると、コロナショック後に急激にインフレが進んでいるのが分かります。

 

短期間で8%もインフレが進むのは異常です。

インフレになった原因はQEだけではなく、世界的な半導体不足、穀物などの不足、石油などの資源高、コロナの反動による旺盛な消費、ウクライナ問題などなどいろんなことが重なって起きています。

 

んで、このインフレというのに過去何回も米国はやられています。

だからここでFRBとしてはインフレを抑える、金利の上昇、QT(資産圧縮)に動き始めました。

 

そういう状況なので、今はインフレ下の株価下落という状況で、今後は株価が下落してもFRBQEや利下げをすることが難しいという立場に置かれています。

まとめ

QEバブル崩壊に苦しむ日本で2000年に導入され当初批判されていましたが、今ではFRBEUなどでも当たり前に行われています。

そんな歴史的に初めての官製相場が続く中でのインフレという状況で、今後どうなるのか結構不安だったりします。

 

なので、今はちょっと大きめの株価下落が来そうだなと身構えている次第であります。

今までは余ったお金も銀行に置いておくよりはと遊び感覚で投資をしていたものもありました(以下記事)。

www.kuwanyanblog.com

が、遊びでやっていた投資については利確して撤退。

 

今までやっている投資はそのままで、積立投資も継続します。

下落したら追加投資しようと思ってますが、何%下落したら追加投資するかは検討中です。

 

と言うわけで、QE、QT、金利、インフレと株価についてまとめました。

 

じゃ。

 

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