【ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣】という習慣化によって人生をいい方向に変えていくという良い本に出会いましたので、習慣化の方法を感想を含め備忘録的にまとめます。
そもそも習慣とは何なのか
習慣には毎日ジョギングするなどのいい習慣や、ダラダラとテレビを見ながらお菓子を食べ続けるなどの悪い習慣があります。
良いものであれ、悪いものであれ、ある行動が習慣化するには以下の4つのステップをたどっています。
【習慣化する4つのステップ】
- きっかけ
- 欲求
- 反応
- 報酬
この4つのステップを反復することで何も考えず自然と行うようになり、習慣化します。
例えばこんか感じです。
1.きっかけ
帰宅後ソファーに座った時に仕事のことを思い出す。
2.欲求
仕事であった嫌なことを思い出し不安になる。ストレスを軽減したいと思う。
3.反応
チョコレートを食べる。
4.報酬
ストレスを軽減したいという欲求が満たされる。
ソファーに座って仕事のことを考えることとチョコレートを食べることが結びつく。
なんかよくある光景ですね。
人が行う毎日の行動のうち実に40%以上が習慣によって行われているようです。
そう考えると毎日行う習慣をちょっと良いものに変えるだけで人生自体がいい方向に向かっていきそうですね。
なぜ習慣化できないのか
「よし来週から痩せるために毎日帰宅後に運動をしよう」
なんて目標を立てたけど、結局は2、3日で終わってしまったなんてことはないでしょうか?
私はよくあります。
習慣化できないのには理由があります。
本書に書いてあった内容を2点紹介します。
- 長期報酬よりも短期報酬を選びやすい
- 習慣による変化は後から徐々にやってくる
1.人は長期報酬よりも短期報酬を選びやすい
冒頭に書いたチョコレートの例でいうと短期報酬・長期報酬は以下のようになります。
- 短期報酬=チョコレートを食べて美味しい(幸せ)と感じる
- 長期報酬=チョコレートを我慢することで、将来肥満になったり生活習慣病のリスクが軽減する
ここで人はどっちを選ぶかというと、もちろん短期報酬の方です。
これは私たちの進化の過程で必然的に短期報酬を選ぶようになったと言われています。
例えばサバンナ時代果物がなっている木を見つけたとして、
- サピエンスA;胃がはち切れんばかりに大量に食べる
- サピエンスB;将来肥満になることを考えて程々に食べる
どっちが生き残る可能性があるでしょうか?
答えは、サピエンスAです。
そもそも食べ物を見つけるのに苦労した時代に将来のことを考えていては生き残れません。
現代人はこの生き残ったサピエンスAの遺伝子を受け継ぐため、遺伝的に短期報酬を選ぶようにインプットされているようなものです。
なので意志力とかで抗おうとしても無駄で、本能的に短期報酬の方を選びやすいという性質があります。
2.習慣による変化は後から徐々にやってくる
何か新しい習慣を始めたとしてもその結果は徐々に現れます。
というかむしろ初めの方は変化なんて全くわからないぐらいです。
例えばダイエットしたいと思いジョギングを始めたとしても、その効果が現れるのは早くても1ヶ月後ぐらいでしょうか。
先に解説した習慣化するステップ(きっかけ→欲求→反応→報酬)の報酬がなかなか現れないため、良い行い(例えばダイエットのためのジョギング)は続かず習慣化しません。
本書では習慣に期待する効果と実際の効果とのギャップを分かりやすい絵で解説しています。
上記の図のように習慣による効果は投資と同じように初めは分かりづらく、時間が経つと複利の効果のように急激に効果が現れると述べています。
一方ダイエットしているのについついお菓子を食べてしまうなどの悪い習慣は、効果(美味しい・幸せと感じるなど)がすぐに現れるため習慣化しやすいようです。
これには「なるほどねぇ〜」と妙に納得してしまいますね。
習慣化するための具体的方法
ここまでで習慣についての性質などをまとめましたが、続いては良い習慣を身につけるための具体的な方法をまとめます。
やることは簡単で先ほどの4つのステップに以下(→右側)を追加するだけです。
- きっかけ→はっきりさせる
- 欲求→魅力的にする
- 反応→易しくする
- 報酬→満足できるものにする
ちなみに悪い習慣を断つには上記の逆をすれば良いとのこと。
以下ではダイエットのために毎日ジョギングをするという習慣を身につける場面を考えてみます。
1.きっかけ→はっきりさせる
まずは新しい習慣をはじめるために、いつ・どこで新しい習慣を行うか明確な計画を立てるというもの。
こうすることで人は実際に行動を起こす確率が飛躍的に伸びるようです。
例;私は仕事から帰ったあとすぐに〇〇公園の周りを20分間ジョギングする。
2.欲求→魅力的にする
家に帰ってくると仕事で疲れているためジョギングなんてやってられないと思うこともあるでしょう。
そしてジョギングなんてやらずになんとなくYoutubeを見てしまって時間がなくなり、ジョギングをせずに就寝。
ありがちな光景です。
ここではジョギングとYoutubeを見たいという誘惑を抱き合わせます。
例;ジョギングを20分したらYoutubeを見れる
こうすることでしたい行動と習慣をセットにすることで習慣を強化することができます。
3.反応→易しくする
続いては習慣化したい行動のハードルを下げるというものです。
例えば家に帰った後ハードなジョギングを毎日60分もやらなければならない場合はどうでしょうか。
よほどのジョギング好きなら苦にならないのかもしれませんが、多くの人にとってはジョギングというものが憂鬱なものになるでしょう。
そこで習慣化のためにできるだけ行動を起こすハードルを下げてやります。
例;毎日家の周りを1周だけジョギングする
これならどうでしょうか。
おそらく5分もかからないうちにジョギングが終わってしまいます。
重要なのはいかに習慣へと結びつけられるかという点です。
例えば毎日家の周りを1周ジョギングができるようになった人は、習慣化の入り口に立てているので徐々にジョギングの距離を増やしたりするのが容易になっていきます。
ちなみに本書ではジョギングという習慣の入り口として「トレーニングウェアに着替える」というのを挙げています。
「え、それだけ?」って感じですね。
4.報酬→満足できるものにする
今回のジョギングの目標はダイエットのためですが、その効果はすぐには現れないため、習慣化が難しいと先に書きました。
であればジョギングをすることによる短期報酬をちょびっとプラスしてやれば、ジョギング=報酬に結びつき習慣化しやすくなります。
例;いいジョギングウェア・シューズを買って心地よくジョギングする
ちなみにジョギングはダイエットのためなので、短期報酬としてジョギングの後にスイーツを食べるなどの目的に反するものは報酬として選んではいけないとのことです。
まとめ
【複利で伸びる1つの習慣】の内容についてまとめました。
実は私自身筋トレを毎日「腕立て伏せ10回、腹筋10回、背筋10回」というのを10年以上続けています。
これが習慣化できているのも本書に書いてあったようにハードルを下げることで長続きすることができたんだなと気づきました。
そして小さな習慣は他の習慣へと伝播し、気がつけば複利の効果で人生全般がいい方向へと動き出す。
それが【複利で伸びる1つの習慣】です。
じゃ。
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