この度ポートフォリオの一部に組み込んでいた債券を売却しました。
投資の教科書には「ポートフォリオの一部に債券を組み入れることで、ポートフォリオ全体の値動きが滑らかになる」ということが書かれています。
が、実際はどうだったのでしょうか。
米国株に投資するVTIと米国債券に投資するAGGのチャートを比較してみます。
結果はご覧の通り、
- VTI(青);−16.2%
- AGG(緑);−15.3%
全然ポートフォリオが滑らかになりません。
なんでこんなことになったのか?
それは米国FRBのQT(量的引締め)が原因です。
QTによってFRBが大量に保有していた国債を売り放ったため、債券価格も大きく下落していきました。
その結果が上記チャートです。
世界最大のヘッジファンド、ブリッジウォーター・アソシエーツの創業者、レイ・ダリオ氏も個人投資家は株価の変動に耐えられないため、ポートフォリオに債券を組み入れることを勧めていました。
しかし、以下の記事にあるように昨今のFRBによる債券すりまくり→金利低下により「現金・債券保有は愚かだ」というほど意見が変わっています。
では何に投資すればいいんでしょうか?
現金で保有するというのは一つの手だとは思います。
しかし、現金にもいろいろあり、今回の円安状況を見ると「円」だけを保有しておくというのはかなりのリスクだと思います。
実際円安によってiPhone価格が大きく上昇するなど、円安の効果が目に見えるようになってきました。
株を購入している方であれば、円安によりドルの調達コストが上がっているのを身に染みているでしょう。
現金以外のポートフォリオ候補としては物価連動債という手もあります。
これはインフレに応じて元本が調整される債券です。
先ほどのチャートにTIP(物価連動債;黄色)を追加してみます。
ちょびっとだけ物価連動債の方がいい成績ですね。
こう見るとその時々の相場は、
- 為替の状況
- インフレの状況
- 金利の状況
などなどの影響を大きく受けるため、一概に何に投資すればいいというものではないことが分かります。
ということは、日頃から広く分散されたポートフォリオを準備していることがいろんな相場に対処できていいのかもしれませんね。
投資は奥が深いね。
じゃ。
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